山の辺病院 Yamanobe Hospital
2022.11
嚥下リハビリテーション診療において嚥下機能障害の悪化に与える因子
第6回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会
要旨
【目的】
当院の嚥下リハビリテーション診療において、嚥下機能障害の悪化に与える因子を考察した。
【方法】
2020 年 8 月から 2022 年 4 月までに当院で退院した患者で、嚥下障害を認め嚥下リハビリテーション診療をされた患者を対象とした。嚥下障害の定義は①反復唾液嚥下テストで空嚥下が 2 回以下、もしくは②改定水飲みテストで 4 点以下の患者を対象とした。ただし①入院中に死亡した患者②嚥下リハビリの介入が 14 日間以下の患者③既に胃ろうが作成されている患者は除外する。
嚥下機能が悪化しているかどうかは介入時の Functional oral intake scale (FOIS)と退院時の FOIS の差で評価した。
【結果】
対象症例は 53 症例。FOIS が悪化した症例は 10 例(18.9%)であった。男性が 22 名(41.5%)で平均年齢は86.4±9.1 歳。平均 Body mass index(BMI)は 19.7±3.6 kg/m2 であった。FOIS の悪化に影響を与えた因子は①性別(P value: 0.025)②入院時の Barthel Index (P value: 0.009)であった。FOIS が悪化していく症例には改定長谷川式簡易認知機能評価スケール(HDS-R)は低かったが P value: 0.098 であった。
【考察】
FOIS が悪化していく症例は女性であることや、Barthel Index が低いことに統計学的有意差があった。
FOIS が悪化していく症例に認知機能が低い症例が多かったが、統計学的有意差はなかった。症例数を増やしさらなる解析が必要であると思われた。
