山の辺病院 Yamanobe Hospital
2022.11
高血糖にてバセドウ病の再発を確認し得た一例
第23回日本内分泌学会近畿支部学術集会
要旨
【はじめに】
今回、我々は肺炎での入院で高血糖合併を契機にバセドウ病の再発を認めた一例を経験したので報告する。
【事例紹介】
症例は介護施設入所中で認知症の 80 歳代男性。発熱続き X 年 9 月当院受診され肺炎にて当院入院。
入院時の随時血糖が 447mg/dL であったが糖尿病の既往はなかった。HbA1c(NGPS) 8.3%であり、その際の甲状腺刺激ホルモン(TSH ):0.05μIU/mL 未満 遊離サイロキシン(FT4 ):4.79 ng/dL 遊離トリヨードサイロニン(FT3): 7.64pg/mL で甲状腺機能亢進症と診断した。TSH 刺激性レセプター抗体:104% TSH レセプター抗体:4.2IU/L で、家族によると 40~50 歳のころバセドウ病にかかっていたが、治っていたとのことであった。高血糖の原因はバセドウ病の再発のためではないかと考えた。肺炎の治療ととともにチアマゾール 7.5mg/日を開始し X 年 11 月 TSH:0.03μIU/mL、 FT4:1.21 ng/dL、 FT3:2.62 pg/mL よりチアマゾール 5mg/日へ減量した。当院退院時の X 年 12 月初旬の甲状腺機能は TSH:0.93μIU/mL FT4:1.29ng/dL FT3:3.04pg/mL であった。インスリンで血糖コントロール施行していたが、インスリン漸減していき X 年 10 月には血糖降下剤を投与せずとも空腹時血糖が 140mg/dL 台で、退院時の HbA1c(NGSP) 5.8%であった。
