脳血管障害へのリハビリによる自宅退院に影響する因子の検討
第60回日本リハビリテーション医学会学術集会
要旨
【目的】
脳血管障害へのリハビリによる自宅退院に影響する因子の検討をした。
【方法】
2020 年 8 月から 2022 年 10 月までの間で当院に脳血管障害のリハビリ目的で入院して退院した患者。脳卒中で入院する前は自宅に住んでいた人のみとする。入院中の死亡症例や他院に転院した患者は除く。
【結果】
42 名の対象(平均年齢:76.3±1.7 歳)の内 27 名(64.3%)が男性で、31 名(73.8%)が脳梗塞で、35 名(83.3%)が自宅退院(自宅)した。①平均年齢(自宅退院:74.7±1.8 歳、介護施設への退院(介護施設):84.0±4.1 歳)、②長谷川式認知症スケール(自宅: 20.9±1.2、介護施設: 10.9±2.5)、③入院時の FIM(運動項目) (自宅: 38.8±2.7、介護施設: 26.3±5.9)、④退院時の FIM(運動項目) (自宅: 69.8±3.7、介護施設: 34.0±8.1)、⑤退院時の FIM(認知項目) (自宅:26.9±1.4、介護施設: 17.7±3.1)、⑥退院時の総合 FIM (自宅: 91.2±5.9、介護施設: 51.7±13.1)でそれぞれ有意差があった( p=0.0434 p=0.0011 p=0.0398 p=0.0004 p=0.0344 p=0.0089) ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ 。多変量解析では平均年齢(オッズ比 (OR)0.87、95%信頼区間(95%CI)0.73-0.98,p<0.0001)入院時の FIM(運動項目)( OR,1.06,95%CI,1.00- 1.15,p=0.00015)、退院時の FIM(運動項目) ( OR,1.06,95%CI,1.02-1.12,p<0.0001)、退院時の総合 FIM( OR,1.03,95%CI,1.01-1.05,p<0.0001)が自宅退院に関連していた。
【考察】
脳血管障害の自宅退院に運動機能が重要であるが、認知機能も関連している可能性が示唆された。
