山の辺病院 Yamanobe Hospital
2026.06
新しい神経心理検査デバイス「ミレボ」の初期使用経験
第10回 日本脳神経外科認知症学会
【目的】認知症を診断、評価していく方法として神経心理検査は必須であり、その標準的な方法としてMMSEやHDS-Rが行なわれている。しかしこれらの検査を外来で多くの患者に実行することは必ずしも容易ではない。われわれは新しい検査方法である「ミレボ」をいち早く導入し活用してきた。「ミレボ」の初期使用経験について報告する。
【方法】認知機能低下が疑われ、外来でミレボを含む神経心理検査を受けた患者が対象。ミレボ施行時にはMMSEとHDS-Rも同時に施行した。初期患者に対しては全例施行し、フォローアップは病状に応じておおむね3~4か月ごとに検査を施行した。検査は主に言語聴覚士の指導のもとに行われた。
【結果】2025年4月よりミレボを導入し、2026年1月までにミレボを用いた検査は30名、延べ50回行われた。キャブレーションの不備など3例で検査を完了できなかった。同時に行ったMMSEおよびHDS-Rとミレボの結果には有意な相関関係が認められた。検査を重ねていく中で、検査を施行した言語聴覚士の助言をもとに検査施行環境や施行方法などを再検討することによって、より確実に検査を実施することができた。また、ミレボの特性上、MMSEやHDS-Rと比較して短時間かつ一定の時間で施行可能であった。
【結論】ミレボは外来にて簡便にかつ短時間で施行可能であり、MMSE、HDS-Rとも有意な関係が認められた。外来では多くの認知症患者のフォローアップが必要であるが、ミレボは有用なツールである可能性が示された。
