医療法人社団岡田会

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Yamanobe Hospital
2021.10

重度認知症の全介助の高齢者で高血糖高浸透圧症候群を生じた一例

第58回日本糖尿病学会近畿地方会

田原一樹

要旨

 

【はじめに】
 重度認知症の全介助の高齢者で血糖降下薬を投与されていず高血糖高浸透圧症候群を生じた一例を経験したので報告する。

 

【事例紹介】
 症例は 70 歳代男性。X 年 6 月、脳梗塞を発症し入院。重度認知症の全介助で、自宅の療養困難で X 年 8 月当院転院となった。

 

【経過】
 患者は笑顔も消失の重度の認知症で、四肢の徒手筋力テストも 1 であった。転院時、HbA1c 6.9% であり前医の処方で血糖降下剤はなかった。X 年 10 月肺炎認め翌日意識障害生じ、血糖 1098mg/dL で高血糖高浸透圧症候群であった。加療により軽快し血糖降下剤はシタグリプチンリンのみにて X+1 年 5 月で HbA1c 6.8%である。

 

【考察】
 重度認知症の全介助の高齢者の HbA1c の目標値は 8.0%未満とも言われている。本症例は入院時 HbA1c 6.9%であるが、重症低血糖が危惧されない薬剤を使用すれば高血糖高浸透圧症候群を回避できた可能性のある一例であった。

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